研究課題/領域番号 |
18H01572
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22060:土木環境システム関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
藤岡 貴浩 長崎大学, 工学研究科, 准教授 (20759691)
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研究分担者 |
児玉谷 仁 鹿児島大学, 理工学域理学系, 准教授 (30434468)
新谷 卓司 神戸大学, 科学技術イノベーション研究科, 特命教授 (90607574)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2020年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2019年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2018年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 再生水 / 逆浸透膜 / 飲用再利用 / 微量化学物質 / ニトロソジメチルアミン / 微量物質 |
研究成果の概要 |
本研究は、商用逆浸透膜を改質することで下水の飲用再利用で課題となっているニトロソジメチルアミン(NDMA)の除去を向上することを目的とした。まず、NDMAを含むニトロソアミンの逆浸透膜内の輸送機構を、分子径や窒素原子の役割を解析することで評価し、分子ふるい機構がNDMA阻止率を支配していることを明らかにした。次に、逆浸透膜の熱処理がNDMAの阻止率に与える影響を評価すると共に、熱処理した逆浸透膜によって最大80%のNDMA阻止率を達成した。また、本研究は、逆浸透膜内のナノメートルスケールの空隙を直鎖アミンを用いて閉塞することを試み、最大80%のNDMA阻止率を達成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
将来、日本にも飲用再利用導入が必要になる可能性を否定できない中、本研究を通して世界トップの阻止性能を持つ逆浸透膜を生み出すことで世界の水処理分野に日本の科学技術力と存在感を示す意義は大きい。人工膜を使った膜分離では常に溶質の膜透過が存在しており、本研究成果はこれら人工膜全般の膜透過現象の解明、膜材料設計、製膜条件制御といった学術領域で大きく役立つことが期待される。さらに、これらを通して発展した膜分離技術は、人工膜が製造工程(分離・濃縮・精製・除菌・回収等)で幅広く活用されている医薬・食品・化学工業・エレクトロニクス分野へ広く波及することが見込まれる。
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