研究課題
基盤研究(B)
本研究の目的は、CFD手法によって得られる詳細な流場情報を活用することで、流体物理に基づいた船体抵抗理論を再構築し、それによって新たな抵抗成分分離法と実船抵抗推定法を開発することである。抵抗理論の再構築のために、抵抗の各成分(平板摩擦抵抗、形状抵抗、造波抵抗)について既存の分離法の仮定を見直し、新たに開発した非粘性流れのCFD計算法および粘性流れのCFD計算法によって解析を行い、各成分の特性を明らかにした。それらを基に、水槽試験結果に対してCFD計算を援用し模型スケールの抵抗から実船スケールの抵抗を推定する手順を提案した。
CFDを援用することで、従来の水槽試験結果による実船の抵抗性能推定における流体力学的不合理性を解消する方法を提案した。これにより、実船の性能推定精度が向上し、近年の地球温暖化対応のCO2排出規制に伴う抵抗低減船型の研究開発における高精度水槽試験のニーズの高まりに対応することが可能となった。
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すべて 国際共同研究 (18件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件)
Ocean Engineering
巻: 220 ページ: 108451-108451
10.1016/j.oceaneng.2020.108451