研究課題
基盤研究(B)
本研究では、表面にシラノール基を有し、比較的アスペクト比の大きなシリカナノファイバーを利用することによって、水系および有機系電解液から安定なシート状の電解質ゲルを作製することができた。種々の電解液から作製したナノファイバー複合ゲルは室温で最大0.01 S/cmオーダーのイオン伝導度を示し、電気二重層キャパシタ、燃料電池、金属負極電池、増感型熱利用電池などさまざまな電気化学デバイスの電解質膜として安定に利用できることを確認した。さらにナノファイバー表面と電解液中の特定の成分との相互作用によってデバイス性能の向上が可能であることを明らかにした。
本研究で創製した新規な高機能電解質ゲルは二次電池やキャパシタの安全性や安定性の向上を可能にする。電解質ゲルは液漏れの心配がないため、デバイスのフレキシブル化・薄膜化にも有用であり、特にIoT分野において急速に普及が進む小型電子デバイス電源への展開が期待される。二次電池・キャパシタ以外にも、高機能電解質ゲルは、燃料電池、色素増感太陽電池、増感型熱利用電池、電気化学トランジスタなど各種電気化学デバイスへの応用が可能であり、社会的な波及効果は大きい。
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