研究課題/領域番号 |
18H01781
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27030:触媒プロセスおよび資源化学プロセス関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
小林 広和 北海道大学, 触媒科学研究所, 助教 (30545968)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2020年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2019年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2018年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | バイオマス / セルロース / キチン / 触媒 / 加水分解 / ロンドン分散力 / メカノキャタリシス / CH-π相互作用 / 有機窒素化合物 / 分散力 / キチンオリゴ糖 / N-アセチルグルコサミン |
研究成果の概要 |
セルロースとキチンは非常に豊富なバイオマスであるが、難分解性であるため、効率的に利用できていない。報告者らは、極性を持たない化学構造同士に働く相互作用に着目して触媒を設計し、機械的な力を併用することにより、これらバイオマスを分解し、オリゴ糖に選択的に変換することに成功した。また、本反応に果たす機械的な力の効果を古典物理学と量子計算を組み合わせて調べ、張力だけでなく、圧縮力もそれらバイオマスの分子を活性化できることを明らかにした。さらに、生成物の用途開拓を進めるため、キチンの分解物であるN-アセチルグルコサミンの変換反応経路を考案し、アミノ酸と含窒素ポリマー原料を合成することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの研究では、セルロースやキチンが持つ極性部位との相互作用に着目し、触媒設計や反応系の設計が行われていた。しかし、報告者らは、極性を持たない部位の相互作用も重要であると考え、それを取り入れることによって、高選択的な分解反応を達成した。さらに、その反応機構を明らかにし、今後の触媒開発指針へとつなげた。生成したオリゴ糖は免疫力を高めることが提案されており、様々な用途展開が期待される。また、これらオリゴ糖の分解は容易であるため、単糖に変換したのち、様々な化学品への誘導が期待できる。特に、キチンを原料に用いることによって、バイオマス由来の含窒素化合物も合成も可能となる。
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