研究課題/領域番号 |
18H01813
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28020:ナノ構造物理関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 (2019-2020) 東京大学 (2018) |
研究代表者 |
松尾 貞茂 国立研究開発法人理化学研究所, 創発物性科学研究センター, 基礎科学特別研究員 (90743980)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2018年度: 14,040千円 (直接経費: 10,800千円、間接経費: 3,240千円)
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キーワード | 朝永ラッティンジャー液体 / スピン軌道相互作用 / ジョセフソン接合 / マヨラナ粒子 / クーパー対分離 / スケーリング / 超伝導接合 / 超伝導 / ナノ細線 |
研究成果の概要 |
強いスピン軌道相互作用を有するInAs細線において朝永ラッティンジャー液体性を確認した。実験理論両面から、強いスピン軌道相互作用は朝永ラッティンジャー液体にほとんど影響を及ぼさないことを解明した。また二重InAsナノ細線のジョセフソン接合で、弾道的クーパー対分離を観測し、非局所的に超伝導近接効果が起きる際のエネルギーの評価を行った。単一ナノ細線ジョセフソン接合では、弾道性に起因する半整数シャピロ階段や磁束渦での準粒子トラップによる超伝導電流の増強効果を解明した。また、トポロジカル絶縁体のジョセフソン接合のシャピロ階段測定から、マヨラナ粒子検出のためのデバイス構造の設計指針を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
InAs細線のラッティンジャー液体性に関する研究は、強いスピン軌道相互作用とラッティンジャー液体という普遍的な物理に関する重要な実験結果を掲示したものであり、1次元系の物理の発展に寄与する。弾道的クーパー対分離の結果では、マヨラナ粒子の実現に必要な条件が達成可能であることを実証しており、将来的な無磁場でのマヨラナ粒子の実現とトポロジカル量子計算の基盤技術につながる。半整数シャピロ階段および準粒子トラップによる超伝導電流の増強は、単一ナノ細線系での異常な現象が必ずしもマヨラナ粒子と関連してはいないことを示しており、今後のマヨラナ粒子の実証実験における指標となるもので重要な意義を持つ。
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