研究課題/領域番号 |
18H01839
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28040:ナノバイオサイエンス関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
廣島 通夫 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 上級研究員 (20392087)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
15,860千円 (直接経費: 12,200千円、間接経費: 3,660千円)
2020年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
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キーワード | 1分子イメージング / 細胞内シグナル伝達 / 薬剤スクリーニング / 1分子イメージング・ナノ計測 / 1分子生体情報学 / 1分子生体情報学 |
研究成果の概要 |
細胞外の生理活性物質と結合し、主に細胞増殖を促す信号を細胞内に伝える上皮成長因子受容体(EGFR)は、癌をはじめ重篤な疾病と関わっている。しかし、EGFRがどのようなふるまいを通じて細胞応答を調節しているのか、未知の点が多い。本研究では、細胞内での分子のふるまいを可視化する蛍光1分子イメージング法によりEGFRの野生型および癌変異体を計測し、分子の構造や動態の変化を検出することに成功した。この動態には抗癌剤の効果に加え、変異体の薬剤耐性も定量的に反映されていた。さらに、下流のシグナル伝達経路の活性化も多量体形成から読み取れた。これらの知見は1分子計測を用いた新規薬剤スクリーニングの基盤となる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞内の注目する分子を一つ一つイメージングする技術により計測した分子のふるまいから、抗癌剤などの薬剤が分子の活性化に与える影響を定量的に解析できる。本研究では、分子の動態がどのように活性化レベルを反映するか、そのメカニズムの解明に取り組んだ。新しく得られた知見から、1分子解析データには分子の構造や反応だけでなく、細胞膜環境や細胞応答の程度など想定を超える情報が含まれていることが分かった。この計測・解析手法をロボティクスやAIにより自動化し大規模解析を可能とすれば、新規の薬剤スクリーニング法として応用できることが示唆された。
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