研究課題/領域番号 |
18H01845
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28050:ナノマイクロシステム関連
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研究機関 | 信州大学 (2020-2021) 京都大学 (2018-2019) |
研究代表者 |
西村 智貴 信州大学, 学術研究院繊維学系, 助教 (60648070)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2019年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
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キーワード | 高分子ベシクル / ナノ反応場 / ポリマーベシクル / DDS / がん治療 / がん / 好中球 / 分子透過性ベシクル |
研究成果の概要 |
従来の薬物輸送システムは、薬を運搬体に内包させ、がんなどの疾患部へ送達する。しかし、運搬体からの薬の漏出に伴う副作用と薬効低下が問題となっており、安全かつ治療効果の高い、新機軸の医療戦略が求められている。本研究は、抗がん剤などの薬を必要とせず、がん局所で薬を合成する高分子ベシクルデバイスの創製を目的として研究を行った。その結果、特定の生体環境下で分子透過性を示す高分子ベシクルの開発や、分子透過メカニズムの解明ならびに分子透過に必要な分子設計指針などを明らかにした。さらに、細胞培養環境下においても、酵素を封入した高分子ベシクルデバイスが機能し、がん細胞を死滅させることが可能であることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来型DDS製剤においては、薬の漏出により、薬効の低減や副作用が問題となっている。治療効果を高めつつ、QOLの向上も可能な次世代型ナノ医療の進展が急務となっている。そのような医療においては、従来のナノ粒子とは異なる機能性粒子の開発が必要不可欠である。本研究の実現により、細胞環境下で分子透過性を示す高分子ベシクルやその透過機構・分子設計指針が確立できた。加えて、in vitroでがん細胞の死滅も実証した。今後、in vivoで本システムの有用性を実証することにより、より安全かつ治療効果の高いナノ医療に結びつくものと考えられる。
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