研究課題/領域番号 |
18H01860
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分29010:応用物性関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
黒木 和彦 大阪大学, 理学研究科, 教授 (10242091)
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研究分担者 |
永崎 洋 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 首席研究員 (20242018)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2020年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2019年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2018年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
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キーワード | 高温超伝導 / バンド構造 / スピン揺らぎ / 超伝導 / 物質設計 / 高圧合成 |
研究成果の概要 |
高圧合成法を用いて、Sr3Mo2O7-dの純良多結晶試料の合成法を確立した。本研究により、Sr3Mo2O7-dが理論の予想に反して超伝導にならないのは、酸素欠損が超伝導にならない理由ではないことがわかり、理論と実験が整合しない理由については引き続き、検討していく必要がある。新しいタイプの銅酸化物高温超伝導体Ba2CuO3+dが、ワイドバンド・ナローバンド共存系とみなせることを見出したのは、予想していなかった展開であり、大きな成果である。この研究に触発されて、複合アニオン・ニッケル化合物を新しい超伝導体として理論的に提案した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の動機は、我々が、Sr3Mo2O7-dにおいて高温超伝導の可能性を理論的に提案したことであった。現在までにその超伝導は実験的に実現していないが、その純良な試料の作成法を確立することができた。このことにより、今後、実験と理論が整合しない原因をさらに突き詰めることができると期待される。また、研究期間中に新しいタイプの銅酸化物超伝導体(中国)やニッケル酸化物超伝導体(米国)が発見されたが、我々の理論の視点から、意外にも、両者につながりがある可能性があることがわかった。さらに、この観点から、あらたにニッケル化合物の超伝導体を理論的に提案した。これは今後の新しい展開につながることが期待される。
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