研究課題/領域番号 |
18H01915
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分31010:原子力工学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
木村 晃彦 京都大学, エネルギー理工学研究所, 研究員 (90195355)
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研究分担者 |
藪内 聖皓 京都大学, エネルギー理工学研究所, 助教 (70633460)
岩田 憲幸 久留米工業高等専門学校, 材料システム工学科, 准教授 (40397534)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2020年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2019年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
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キーワード | ODS鋼 / 酸化物粒子 / 耐照射性 / イオン照射 / 先進鉄鋼材料 / 酸化物分散強化 / 酸化物分散強化鋼 / 中性子照射 / 照射硬化 / 転位ループ / 溶接部 / 事故耐性燃料被覆管 / 相安定性 / 照射効果 / 耐照射脆化 |
研究成果の概要 |
酸化物分散強化(ODS)鋼の耐照射性(照射硬化を受けにくい性質)を材料組織学的に評価する方法を開発した。異なる酸化物粒子を包含する3種類のODS鋼にイオン照射を行い、硬度試験及び高分解能電子顕微鏡観察(HRTEM)により、照射硬化量および照射損傷組織を調べた。照射硬化量はODS鋼の種類、すなわち内包する酸化物粒子の種類、サイズ、数密度に依存することが判った。HRTEM観察の結果、酸化物粒子と母相の界面構造の変化により、照射硬化量が変化することが示唆された。さらに、照射硬化量が界面のモアレ単位パターンサイズと相関のあることが判明し、ODS鋼の耐照射性がTEM組織から定量化できることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
酸化物分散強化(ODS)鋼は耐照射性に優れており、先進原子炉への適用が期待されているが、耐照射性の程度が包含されている酸化物粒子に依存するため、最適な酸化物粒子の開発が不可欠である。本研究では、ODS鋼の耐照射性を定量的に評価する手法を開発した。この結果、原子力材料開発における耐照射性の定量評価が可能になるとともに、将来期待されている安全性に優れ、かつ高効率な原子力発電システムに不可欠な革新的原子力材料の開発指針が明確になった。また、学術的には、耐照射性能発現機構に基づいた性能評価パラメータが変形を担う転位の運動に対する抵抗評価に応用できることを示唆している点が重要である。
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