研究課題/領域番号 |
18H01931
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分32010:基礎物理化学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
藤井 朱鳥 東北大学, 理学研究科, 教授 (50218963)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2020年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
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キーワード | 半結合 / ラジカル / カチオン / クラスター / 赤外分光 / 分子分光 / 非調和振動 / フェルミ共鳴 / 2中心3電子結合 / 硫化水素 / 2中心3電子結合 / ラジカルカチオン / プロトン移動 / 水素結合 |
研究成果の概要 |
半結合はラジカル(カチオン)において3電子を2個の原子が共有することにより生じる非古典的共有結合であり、その放射線化学や生化学における役割が強い興味を集めている。本研究では、硫化水素が形成する半結合に対する溶媒和を影響を気相モデルクラスターの赤外分光により調べ、半結合が水分子によるミクロ溶媒和に対しては安定であるが、よりプロトン親和力の大きなアルコールでは1分子の付加により半結合が破壊されることを見いだした。さらに、硫化水素とベンゼンのパイ電子との間に新しい種類の半結合が形成されることを明らかにした。この半結合は密度汎関数の有効性を検証するための良いベンチマークであることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで専ら凝集相におけるブロードな可視・紫外吸収という多様な解釈が可能な実験データーに基づいて議論されていた半結合研究に構造を直接反映する赤外分光手法と理論計算と比較可能な気相モデルクラスター手法を適用し、精度の高い半結合研究を可能とした。これにより、これまでの半結合研究にあった曖昧さを排し、厳密かつ確度の高い議論が出来るようになった。半結合はアルツハイマー病発症の機構にも関与しているとされており、将来的には本研究の知見を出発点として医学的な応用も期待される。
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