研究課題/領域番号 |
18H01932
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分32010:基礎物理化学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
渡邉 昇 東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (90312660)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2018年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
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キーワード | 原子・分子物理 / 電子分光 / 化学物理 / 原子分子物理 / 物理化学 / 電子散乱分光 |
研究成果の概要 |
最高被占有軌道などの特定の分子軌道の形が、分子の示す反応性や機能性を強く支配することが知られている。本研究では、反応で重要な役割を果たす不安定化学種や振動励起分子の分子軌道形状を可視化する測定法の開発に取り組んだ。熱解離で生成した化学種の電子運動量分光実験が可能であることを実証するとともに、振動励起に応じた分子軌道形状の歪みをとらえることに成功している。これにより、主として安定基底状態を対象に行われてきた分子軌道イメージング研究を、励起分子にまで展開する見通しが得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
種々の化学反応を牽引するラジカル等の不安定化学種を対象とした電子挙動に関する研究は、現在、量子化学計算の独壇場となっている。しかしながら、計算で得られる結果の正しさには疑問が残る。確かに安定分子に対しては高精度な理論予測が可能となってきたが、化学結合の開裂で生成した高活性化学種は一般に大きな内部エネルギーをもち、高い振動励起状態にあるので、核運動と電子運動との相関が無視できず安定分子の平衡核配置近傍とは状況が大きく異なっているためである。この課題に対し、本研究では不安定化学種の分子軌道形状を実験的に可視化するという、新たな研究の道をひらいた。
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