研究課題/領域番号 |
18H01939
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分32010:基礎物理化学関連
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
大野 かおる 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 教授 (40185343)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2018年度: 10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
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キーワード | 第一原理計算 / プログラム / 全電子混合基底法 / GW近似 / Bethe-Salpeter方程式 / XPS / 光吸収エネルギー / 準粒子理論 / 第一原理計算プログラム / グリーン関数 / 多体摂動論 / Green関数 / 電子励起状態 |
研究成果の概要 |
本研究で開発している全電子混合基底法プログラムTOMBOのGW近似を用いて、結晶のXPSスペクトルを計算し、2017年に研究代表者が提案した拡張準粒子理論に基づき、XPS過程直後に生ずる内殻正孔に価電子が落ちることによるX線発光スペクトルの高精度計算を行った。また、拡張準粒子理論に基づいて、1価陽イオンのGW計算や自己無撞着GWΓ計算を行い、Bethe-Salpeter方程式を解かずに光吸収エネルギーを計算することに世界で初めて成功した。さらに、TOMBOに超微細相互作用、スピン軌道相互作用をインプリメントし、反復対角化法としてBlock Davidson法を導入して高速化することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在用いられている殆どの第一原理計算手法は欧米で開発されたものである。それぞれ一長一短があり、万能ではない。これらの欠点を補う汎用性の高い計算手法として、1電子軌道を数値原子軌道関数と平面波の線形結合で表す『全電子混合基底法』(プログラム名TOMBO)を開発した。これは孤立系から結晶系までの芯電子から自由電子までの全軌道を1電子ハミルトニアンの完全固有状態として記述できる他に類を見ない純国産の第一原理計算手法であり、世界初の電子励起状態を出発点としたGW近似やBethe-Salpeter方程式などの計算が可能となった。コードは高度にハイブリッド並列化されており、どの計算機でも実行可能である。
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