研究課題
基盤研究(B)
本研究では、分子間熱反応遷移過程を計測するために信号対雑音比の向上を目指した。様々な制御装置を導入した結果、雑音レベルが4割程度低減し、20 mM程度の溶液を用いても電子基底状態における分子振動を実時間計測できるようになった。また、遷移状態分光に使用する可視5-fsパルスレーザー光を数日間安定して発生できるようになった。改良した可視5-fsパルスレーザー光を用いて、アルコール重縮合反応の遷移過程を分子振動の実時間変化として計測した。
分子間熱反応の可視化が可能になれば、均一系、不均一系を問わず多様な生体内反応の解析や錯体触媒の反応解析への応用も可能になるであろう。数年、もしくは十数年後、さらに可視5-fsパルスレーザー光が安定化し、5-fsパルスレーザー光をレーザー光の専門家以外でも日常的に扱えるようになった暁には、反応機構解析ツール“遷移状態分光法”として幅広く定着することを期待する。
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