研究課題/領域番号 |
18H01947
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分32010:基礎物理化学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
数間 恵弥子 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 研究員 (50633864)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2020年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2019年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2018年度: 11,050千円 (直接経費: 8,500千円、間接経費: 2,550千円)
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キーワード | プラズモン / 走査型トンネル顕微鏡 / 単一分子 / 化学反応 / STM |
研究成果の概要 |
本研究は、光走査型トンネル顕微鏡を用いた単一分子の反応解析により、プラズモン誘起解離反応の機構を解明する。特に金属との相互作用によって形成される吸着分子の電子状態に着目し、プラズモンと分子の相互作用に関する基礎的な知見の獲得を目的とした。強い吸着系として、銀表面に化学吸着した酸素分子を対象として、プラズモン誘起解離反応の単一分子レベル観測と定量解析を行った。対照実験として光反応、電子、ホール注入による反応の挙動を調べ、さらに、理論計算により求めた分子の電子状態に基づき、反応機構と素過程を解明した。本解離反応は、プラズモンの緩和過程で生じたホットキャリアの分子への移動により起こると結論した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、プラズモン誘起解離反応において「金属と分子の界面における相互作用によって形成される分子の電子状態と反応素過程の関係性」についての知見を与えるものである。本研究の達成により、金属表面に強く化学吸着した分子のプラズモン誘起化学反応は、プラズモンの緩和過程で生成するホットキャリアが重要な役割を果たすことが示され、反応機構の体系化に一歩近づいた。今後、分子の電子状態と反応素過程の関係性の更なる解明によって、分子の電子状態を界面の構造制御によって積極的に制御することで、太陽光エネルギーによるグリーンプロセスが可能な全く新しい機構に基づく触媒の開拓につながると期待される。
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