研究課題/領域番号 |
18H01952
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分32020:機能物性化学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
齊藤 尚平 京都大学, 理学研究科, 准教授 (30580071)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2020年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2019年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | 羽ばたく分子 / 励起状態 / 芳香族性 / 蛍光粘度プローブ / 一重項分裂 / 接着 / 液晶 / 光剥離 / エネルギープロフィール / 粘弾性 / 励起状態芳香族性 / Baird則 / コンフォメーション変化 / 粘度 / 蛍光プローブ / ライトメルト接着材料 / 羽ばたく分子FLAP / 光機能分子 / 分子接着 / 光応答分子 / シクロオクタテトラエン / オキセピン / フェナジン |
研究成果の概要 |
独自の羽ばたく分子FLAPについて、以下の知見を得た。1) テトラセンやペンタセンを翼にもつFLAPは、高速の一重項分裂を示す。2) 嵩高い置換基をもつFLAPは柔軟なメカノフォアとして働き、結晶中における相転移を蛍光で可視化できる。3) 親水基と疎水基をもつ両親媒性のFLAPは気水界面で単分子膜を形成し、分子集合による圧力応答を示す。4) ベンゾペリレンイミドを翼にもつFLAPは、極めて低い粘度範囲でも敏感に応答する発蛍光性の粘度プローブとして無類の光安定性を示す。5) S1エネルギープロフィールの形をデザインする新たな手法として、励起状態芳香族安定化エネルギーを分子設計で調整できる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
励起状態芳香族性は、通常のヒュッケル則に反して光励起状態の環状[4n]pi共役系で発現して分子骨格の平面化やエネルギー低下をもたらすことで知られ、近年注目が集まっているが、励起状態芳香族性の概念を光機能材料の設計指針として積極活用した例は申請時点ではほとんど報告がなかった。今回、研究代表者が独自に開発した多機能性の羽ばたく分子FLAPをプラットフォームとして、特に過去の報告が少ないS1芳香族性の発現条件を解明するとともに、その知見を光機能材料の設計として応用し、優れた蛍光粘度プローブや接着性の光応答液晶を開発することができた。
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