研究課題/領域番号 |
18H01955
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分32020:機能物性化学関連
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
塩見 大輔 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 准教授 (40260799)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
14,170千円 (直接経費: 10,900千円、間接経費: 3,270千円)
2020年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2019年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2018年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
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キーワード | ESR / 円偏波 / SQUID / キラリティー / キラル磁性体 / マイクロ波 / キラリティ / 円偏光 / 電子スピン共鳴 / SQUID磁束計 |
研究成果の概要 |
ESRで用いられるマイクロ波は,一般に直線偏波であった.これを左右円偏波にすることで,磁性体のキラリティーをESRで直接評価できる可能性がある.本研究では,汎用のSQUID磁束計に円偏波を導入して,縦磁化の変化量を検出することで円偏波ESRを測定する装置系を開発した.動作周波数をQ/KaバンドまたはVバンドとした測定系を設計・製作した.アンテナ端から放射される電磁波から求めた左右円偏波の振幅比は0.9程度だった.しかし,導波管内に磁性体試料を入れて測定した磁化から偏波比を求めると0.4/0.6程度だった.低偏波度の原因として,高次モードの混入や,波長に対する試料の相対的大きさが考えられる.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ESR(電子スピン共鳴)は,磁性体の評価手段として強力な方法である.これに円偏波の電磁波を使えるようになれば,これまで「ESRの眼」から隠されていた構造キラリティーに関する情報が得られる可能性がある.円偏波を使ってESRを検出するには,これまで技術的な困難があったが,定常的な縦磁化を検出するという斬新な方法をとることでこれを克服することに挑戦した.円偏波を照射しつつ縦磁化を検出できる装置系を設計し製作した.完成した装置で電磁波偏波の形を評価した結果,大きく「だ円形」に歪んでいることがわかった.この原因として,装置内部での偏波の反射や装置の歪み,或いは試料の大きさと波長との関係が考えられる.
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