研究課題/領域番号 |
18H01972
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分33020:有機合成化学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
大松 亨介 名古屋大学, 工学研究科(WPI), 特任准教授 (00508997)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2020年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2018年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | 有機分子触媒 / 水素原子移動 / 光レドックス触媒 / 双性イオン / 1,2,3-トリアゾール / 触媒開発 / ラジカル触媒反応 / ラジカル / イオン性分子触媒 / 水素原子移動反応 / 選択的触媒反応 |
研究成果の概要 |
本研究では、水素原子移動触媒として機能する新しいアミジルラジカル前駆体として、双性イオン型トリアゾリウムアミデートを開発した。この双性イオンは安定な化合物であり、単独では触媒機能を発揮しない。しかし、適切な光レドックス触媒によって一電子酸化されることで、強力な水素原子引き抜き能を有するアミジルラジカルとなり、各種炭化水素化合物の結合を切断する。ここで生成する炭素ラジカルの反応性を活かすことで、様々な炭素-炭素結合形成反応を実現することに成功した。また、メソリティック開裂の能動的制御により、シリルエノールエーテル類のアリル位炭素ー水素結合変換反応を開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
有機分子に遍在する炭素-水素結合を切断し、任意の官能基に変換する手法は、効率的な物質生産の実現に貢献する重要な化学技術である。本研究で開発したトリアゾリウムアミデートによる水素原子移動反応や、メソリティック開裂の能動的制御によるシリルエノールエーテル類のアリル位炭素-水素結合変換反応は、反応基質に存在する極性官能基を残したまま比較的安定な炭素-水素結合を官能基化できるという特徴をもつ。合成化学の分野で長足の進歩を遂げてきた極性反応と組み合わせることで、単純な原料から複雑な化合物を効率的に合成する道を切り拓いたという点に、本研究成果の意義がある。
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