研究課題/領域番号 |
18H01980
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分33020:有機合成化学関連
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
永島 英夫 九州大学, グリーンテクノロジー研究教育センター, 特任教授 (50159076)
|
研究分担者 |
田原 淳士 東北大学, 学際科学フロンティア研究所, 助教 (50713145)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
15,730千円 (直接経費: 12,100千円、間接経費: 3,630千円)
2020年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2019年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
|
キーワード | 3d金属 / 強配位子場配位子 / 錯体設計 / 触媒反応 / 反応機構 / ヒドロシリル化 / カルボニル化合物 / 還元反応 / 3d遷移金属 / 均一系触媒 / 有機・高分子合成 / 低スピン設計 / 錯体 / 触媒 / 有機合成 / 高分子合成 / 錯体触媒 / 機能性分子開発 / 鉄 / ベースメタル / 有機金属錯体 |
研究成果の概要 |
本研究では、「鉄および3d金属種錯体から発生する触媒活性種を、幾何構造と配位子の選択で低スピン状態に制御する」という考え方のもとに、イソシアニド等の強配位子場配位子を有する3d金属錯体の設計と効率的な貴金属代替反応を実現する目的で研究をおこなった。効果的低スピン設計により、鉄、ルテニウムジシラメタラサイクル錯体によるカルボニル化合物の高効率ヒドロシリル化反応、鉄、コバルトイソシアニド錯体触媒によるアルケンの高効率ヒドロシリル化反応、コバルトカルボン酸塩とイソシアニド触媒によるニトリルから一級アミンへの変換反応を実現するとともに、DFT計算による反応機構解明に成功した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
均一系触媒において、触媒金属は貴金属が一般的に用いられるが、元素戦略によるSDGsの実現が求められる中で、触媒金属の安価で地殻存在量が多い鉄および3d金属へのシフトが重要な課題となっている。本研究では、3d金属触媒開発の鍵を、高スピンになりやすい3d金属の低スピン化であると提案し、それを実現することにより、アルケンやカルボニル化合物の高効率的ヒドロシリル化反応を達成し、さらにその機構を理論的に解明することを通じて、学術界に新しい触媒設計概念を提供した点で優れた学術的意義を持つ。一方、高効率的ヒドロシリル化反応は、実験室的にも工業的にも実用性を持つことから、社会に与えたインパクトは大きい。
|