研究課題
基盤研究(B)
本研究では、有機ナノケージ分子の内部空間を利用した金属酸化物粒子のサイズ・構造制御を達成し、未知の超微小金属酸化物を創出することを目的とした。具体的には、親水性内部空間を持つ両親媒性有機ナノケージ分子に着目し、ケージ内部空間における選択的金属酸化物成長反応について検討した。その結果、反応初期課程における中間体の生成を鍵とすることで、様々な金属酸化物粒子がケージ内部空間で選択的に形成することを見出した。以上より、有機ナノケージ分子の内部空間を精密に設計し、その内部空間で選択的に金属酸化物成長反応を進行させることで、未知の金属酸化物粒子を論理的に合成可能であることを見出した。
本研究では、これまでほぼ不可能と考えられてきた直径2nm以下の金属酸化物を合理的に合成可能とする、新たな金属酸化物粒子合成反応を開発した。本反応は、有機ナノケージ分子の高い設計性により様々な金属酸化物に適応可能であるのみならず、そのサイズ・形状についても合理的に設計可能となると期待される。すなわち、目的とする性質を持つ様々なサイズ・形状を持つ未知の金属酸化物を合成するための基盤技術となりえることから、エネルギー・環境問題に資する様々な機能性金属酸化物ナノ粒子の開発に大きく貢献できるものと考える。
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