構造多様なホスフィンブロックを主鎖構成要素とする新高機能性高分子材料の創成

• 研究課題/領域番号: 18H02022
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 審査区分: 小区分35010:高分子化学関連
• 研究機関: 愛媛大学
• 研究代表者: 林 実 愛媛大学, 理工学研究科(工学系), 教授 (20272403)
• 研究期間 (年度): 2018-04-01 – 2023-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2022年度)
• 配分額: 14,040千円 (直接経費: 10,800千円、間接経費: 3,240千円); 2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円); 2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円); 2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円); 2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円); 2018年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
• キーワード: ホスフィン / 高分子 / オリゴマー / 機能性材料 / ハイブリッド材料

研究成果の概要

P-Cクロスカップリング重合を用いた多種多様な構造を組み込んだ有機ホスフィン-有機/無機高分子ハイブリッドポリマーの合成手法を確立した。合成したハイブリッドポリマーの錯形成によって、水溶性高分子触媒や自己修復能を有する新規材料の開発を行うことができた他、P=Sポリマー-Pdサブナノ粒子触媒が特異な選択性を発現することを明らかにした。また、環状ホスフィン化合物の合成など、有機ホスフィン化学に関する多くの有用な知見が得られた。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究の成果は、学術的には研究開始当初ほぼ不可能であったホスフィン主鎖高分子の汎用合成法を確立し、有機/無機高分子ハイブリッドポリマーを高い自由度で合成できるようにしたこと、及び光学活性ホスフィンや環状ホスフィン化合物など有機ホスフィン化学に関する多くの有用な知見を得たことである。一方、社会的意義としては、全く新しい高分子を創り出すことによる革新的な新材料開発の可能性を示したことである。

研究成果

• [雑誌論文] P-Chiral Phosphine Sulfide Synthesis by Combination of Enzymatic Desymmetrization and Successive Deformylative P-C Cross-Couplings (2022)
  • 著者名/発表者名: H. Ohta, Y. Nakashima, K. Kayahara, I. Tanaka, T. Tadokoro, Y. Watanabe, M. Hayashi
  • 雑誌名: Synlett 巻: 33 号: 15 ページ: 1511-1514
  • DOI: 10.1055/a-1873-3530
  • 査読あり
• [雑誌論文] Phosphine Sulfides: New Aspects of Organophosphorus Compounds (2021)
  • 著者名/発表者名: Minoru Hayashi
  • 雑誌名: Chemistry Letters 巻: 50 号: 1 ページ: 1-6
  • DOI: 10.1246/cl.200651
  • NAID: 130007965998
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] Development of novel syntheses of organophosphorus compounds: from a simple P-C bond formation to phosphacycles (2021)
  • 著者名/発表者名: Hayashi Minoru
  • 雑誌名: Phosphorus, Sulfur, and Silicon and the Related Elements 巻: 197 号: 5-6 ページ: 1-11
  • DOI: 10.1080/10426507.2021.2008932
  • 査読あり
• [学会発表] 立体特異的なP-Cクロスカップリング反応を用いた環状ホスフィン類の立体選択的合成 (2022)
  • 著者名/発表者名: 足羽健作・湯浅亮輝・太田英俊・林実
  • 学会等名: 第４９回有機典型元素化学討論会
• [学会発表] 立体特異的なP-Cクロスカップリング反応を用いた環状ホスフィン類の立体選択的合成 (2022)
  • 著者名/発表者名: 足羽健作・湯浅亮輝・太田英俊・林 実
  • 学会等名: 2022日本化学会中国四国支部大会広島大会
• [学会発表] リン原子含有新規青色蛍光化合物の合成と光物性 (2022)
  • 著者名/発表者名: ○岡田 陸・矢野誠人・太田英俊・林 実
  • 学会等名: 日本化学会 第102春季年会
• [学会発表] P-Cクロスカップリングを用いた大環状ホスフィンの合成と構造 (2021)
  • 著者名/発表者名: ○足羽健作・湯浅亮輝・太田英俊・林 実
  • 学会等名: 第48回有機典型元素化学討論会
• [学会発表] オリゴホスフィンスルフィド化合物を保護剤とするPdナノ粒子触媒の合成と応用 (2021)
  • 著者名/発表者名: ○合田宏樹・末永悠太・藤永 朔・寒原啓介・太田英俊・林 実
  • 学会等名: 2021日本化学会中国四国支部大会, 高知大会
• [学会発表] Development of Novel Syntheses of Organophosphorus Compounds: From a Simple P-C Bond Formation to Phosphacycles (2021)
  • 著者名/発表者名: Minoru Hayashi
  • 学会等名: International Conference on Phosphorus Chemistry
  • 国際学会 / 招待講演
• [学会発表] P-Cクロスカップリング反応を用いた環状ホスフィン化合物の合成と構造 (2021)
  • 著者名/発表者名: 足羽 健作・湯浅 亮輝・太田 英俊・林 実
  • 学会等名: 日本化学会第101春季年会
  • 国際学会
• [学会発表] 嵩高い第三級アルキルホスフィン類の合成とその応用 (2021)
  • 著者名/発表者名: 坂元 建幸・蔵田 雅典・瀬野 結梨香・曽我部 祥多・太田 英俊・林 実
  • 学会等名: 日本化学会第101春季年会
  • 国際学会
• [学会発表] ホスフィンスルフィド化合物を保護剤とするPdナノ粒子の合成 (2020)
  • 著者名/発表者名: 合田宏樹・末永悠太・藤永 朔・寒原啓介・太田英俊・林 実
  • 学会等名: 第47回有機典型元素化学討論会
  • 国際学会
• [学会発表] α-ヒドロキシメチルホスフィンスルフィドの極性転換によるリン官能基導入反応の開発 (2020)
  • 著者名/発表者名: 浅原峻佑・湯浅亮輝・正岡和也・太田英俊・林 実
  • 学会等名: 第47回有機典型元素化学討論会
  • 国際学会
• [学会発表] ネックレス型ホスフィンポリマーの合成 (2020)
  • 著者名/発表者名: 高橋秀史・太田英俊・林 実
  • 学会等名: 2020日本化学会中国四国支部大会
• [学会発表] 嵩高いアルキル置換P-キラルホスフィン配位子の合成と応用 (2020)
  • 著者名/発表者名: 瀬野結梨香・太田英俊・林 実
  • 学会等名: 2020日本化学会中国四国支部大会
• [学会発表] オリゴホスフィン誘導体による金属ナノ粒子の合成とその触媒反応 (2019)
  • 著者名/発表者名: 寒原啓介・藤永朔・末永悠太・太田英俊・林 実
  • 学会等名: 2019日本化学会中国四国支部大会
• [学会発表] ネックレス型ホスフィンポリマーの合成 (2019)
  • 著者名/発表者名: 高橋秀史・太田英俊・林 実
  • 学会等名: 2019日本化学会中国四国支部大会
• [学会発表] アルケニル及びアルキルホスフィン類の汎用的合成手法の開発と応用 (2019)
  • 著者名/発表者名: 曽我部祥多・太田英俊・林 実
  • 学会等名: 2019日本化学会中国四国支部大会
• [学会発表] P-Cクロスカップリング反応を用いた大環状ホスフィン化合物の合成と応用 (2019)
  • 著者名/発表者名: 湯浅亮輝・太田英俊・林 実
  • 学会等名: 2019日本化学会中国四国支部大会
• [学会発表] P-Cクロスカップリング重合による高分子ホスフィン配位子の合成と応用 (2019)
  • 著者名/発表者名: 鬼武慎・太田英俊・林 実
  • 学会等名: 2019日本化学会中国四国支部大会
• [学会発表] Pd触媒P-Cクロスカップリング反応を用いたP-キラルホスフィン配位子の合成 (2019)
  • 著者名/発表者名: 瀬野結梨香・曽我部祥多・太田英俊・林 実
  • 学会等名: 第46回有機典型元素化学討論会
• [学会発表] 有機リン化合物新規合成法の開発：単純なホスフィンから高分子・蛍光化合物へ (2019)
  • 著者名/発表者名: 林 実
  • 学会等名: 第46回有機典型元素化学討論会
  • 招待講演
• [学会発表] オリゴホスフィン類を保護剤とするPdサブナノクラスターの合成 (2019)
  • 著者名/発表者名: 合田宏樹・末永悠太・藤永朔・寒原啓介・太田英俊・林 実
  • 学会等名: 日本化学会 第100回春季年会
• [学会発表] 嵩高いアルキルホスフィン誘導体の合成とその応用 (2019)
  • 著者名/発表者名: 蔵田雅典・曽我部祥多・NGO KHANH LINH・太田英俊・林 実
  • 学会等名: 日本化学会 第100回春季年会
• [学会発表] Versatile Synthesis of Bulky Alkylphosphine Derivatives from Alkenylphosphines (2019)
  • 著者名/発表者名: ○SOGABE Shota; NGO Khanh Linh; OHTA Hidetoshi; HAYASHI Minoru
  • 学会等名: 日本化学第99春季年会
• [学会発表] Pd触媒P-Cクロスカップリング反応を用いたP-キラルホスフィン配位子の合成と応用 (2019)
  • 著者名/発表者名: ○瀬野 結梨香・貞利 和希・曽我部 祥多・太田 英俊・林 実
  • 学会等名: 日本化学第99春季年会
• [学会発表] オリゴパラフェニレンホスフィン類の逐次的合成とその応用 (2018)
  • 著者名/発表者名: ○湯浅亮輝・太田英俊・林 実
  • 学会等名: 2018日本化学会中国四国支部大会
• [学会発表] 主鎖型ホスフィンポリマーの開発と応用 (2018)
  • 著者名/発表者名: ○和田悠暉・窪田尚子・太田英俊・林 実
  • 学会等名: 2018日本化学会中国四国支部大会
• [学会発表] ホスフィン含有デンドリマーの合成 (2018)
  • 著者名/発表者名: ○藤永 朔・中村槙吾・苅山慎之介・太田英俊・林 実
  • 学会等名: 2018日本化学会中国四国支部大会
• [学会発表] P-Cクロスカップリングを利用するアルケニル及びアルキルホスフィン類の汎用的合成 (2018)
  • 著者名/発表者名: ○曽我部祥多・太田英俊・林 実
  • 学会等名: 2018日本化学会中国四国支部大会
• [学会発表] P-Cクロスカップリング反応を用いるオリゴホスフィン類の逐次的合成とその応用 (2018)
  • 著者名/発表者名: ○湯浅亮輝・太田英俊・林 実
  • 学会等名: 第34回若手化学者のための化学道場
• [学会発表] P-Cクロスカップリングによるアルケニルホスフィン類の合成及びアルキルホスフィン類への汎用的変換手法の開発 (2018)
  • 著者名/発表者名: ○曽我部祥多・太田英俊・林 実
  • 学会等名: 第34回若手化学者のための化学道場