研究課題/領域番号 |
18H02029
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35020:高分子材料関連
|
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
芹澤 武 東京工業大学, 物質理工学院, 教授 (30284904)
|
研究分担者 |
澤田 敏樹 東京工業大学, 物質理工学院, 助教 (20581078)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2020年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2018年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
|
キーワード | セルロース / 酵素反応 / 自己集合 / ハイドロゲル / 細胞培養 / 自己組織化 / ゲル |
研究成果の概要 |
セルロースオリゴマーのアルカリ水溶液を酸で中和すると、セルロースオリゴマーの不溶化に伴い自己集合が誘起され、結晶性のナノリボン状集合体が物理架橋したハイドロゲルが得られることを明らかにした。この自己集合は様々な温度やイオン濃度の条件のみならず、血清を含む細胞培養液のような様々な夾雑物質の存在下でも進行した。得られたハイドロゲルは細胞を3次元培養するための良好なマトリックスとして機能し、生成した細胞集合体は自然濾過により容易に回収できた。本自己集合系は片末端に官能基をもつセルロースオリゴマー誘導体にも適用でき、また、水溶性高分子との複合ハイドロゲルの構築などにも利用できた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
水中における分子の自己集合は、生体内のいたるところで観察される普遍的な現象であり、精緻な生命活動を維持する上で必要不可欠である。これまでに、様々な生体分子の自己集合が研究されてきたが、セルロースなどの結晶性多糖の自己集合は十分には研究されてこなかった。本研究では、比較的分子量が小さなセルロースのアルカリ水溶液を酸で中和すると、それらの自己集合が誘起され、ナノリボン状の集合体からなるハイドロゲルが得られることを明らかにした。このハイドロゲルが細胞を生きたまま培養するための優れた材料であることを見出した。本成果は生体や環境にやさしい機能性材料を創成するための基礎的な知見になると考えられる。
|