研究課題
基盤研究(B)
高分子膜最外領域における凝集状態や熱運動性を理解し制御することを目的に、精密重合に基づき種々の高分子を合成、その薄膜を作製し、表面・界面選択的顕微鏡および分光学的手法に基づき評価した。その結果、生体付着抑制能を発現する水界面領域では、その層厚が厚く散漫であるほど、また、分子鎖熱運動性が高いまま維持されているほど、生体不活性が高いことを明らかにした。また、これらは、シリカ微粒子を用いることで、その程度を容易にチューニングすることが可能であり、ひいては、線維芽細胞の接着や伸展挙動を任意に制御できることを明らかにした。
生体不活性を示す高分子材料は、医療デバイスや建築資材の表面材料、コーティング剤として極めて重要である。本研究の実施により、より高い生体不活性、また、安定にその作用を発現するための材料作製の設計指針を提案した。これらの成果は、より安全安心な医療デバイスや公共施設の提供に繋がり、社会全体のQOL向上役立つことが期待される。
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すべて 雑誌論文 (10件) (うち査読あり 10件) 学会発表 (19件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件) 産業財産権 (2件) (うち外国 1件)
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