研究課題/領域番号 |
18H02069
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分36020:エネルギー関連化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
木下 卓巳 東京大学, 大学院総合文化研究科, 講師 (60635168)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 12,220千円 (直接経費: 9,400千円、間接経費: 2,820千円)
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キーワード | ペロブスカイト / 多励起子生成 / ホットキャリア / 時間分解分光 / 光エネルギー変換 / ペロブスカイト太陽電池 / 鉛ハライドペロブスカイト / エキシトン / フォノンカップリング / 高速時間分解分光 / 結晶構造解析 / 有機金属ハライドペロブスカイト / 単結晶X線構造解析 / 金属ハライドペロブスカイト / エネルギー移動 / 光電変換 / 再生可能エネルギー / 有機金属ハライドペロブスカイ |
研究成果の概要 |
本研究では、鉛ハライドペロブスカイト薄膜微結晶に希土類イオンを導入することにより、光励起時の余剰エネルギーを利用した多励起子生成が可能であることを明らかにした。また、このペロブスカイトをエネルギーギャップ以上の十分に大きな光子エネルギーで励起すると、励起子生成の内部量子効率が200%以上を示し、発光量子収率が1を超えることが分かった。一方、希土類の内部量子収率はペロブスカイト母結晶の格子歪みに依存し変化することが確認された。結晶の格子の歪みを低減することにより発光量子収率の向上を実現した。今後、励起子エネルギーの取り出し方を工夫することにより、熱損失の少ない高効率太陽電池への展開が期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、ペロブスカイト薄膜中に希土類元素をドープすることによりドナーアクセプター材料が混合した半導体薄膜を作製し、多励起子生成系の構築に成功した。これらの成果は、太陽光のエネルギーを効率的に獲得できる技術としてデバイスのエネルギー変換効率の向上につながると期待される。さらに、本研究ではホットキャリアの余剰エネルギーの取り出しも成功した。これにより、本来は熱として失われるエネルギーを光エネルギーとして活用できるため、エネルギーロスを低減し、効率的なエネルギー利用が可能になるなど、エネルギー変換技術やエレクトロニクスの分野において、持続可能な社会の実現に向けた意義のある成果が得られた。
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