研究課題
基盤研究(B)
エネルギー密度と出力密度に優れ、かつ高い安全性を有する次世代二次電池の実現には、これまでの平衡論を主体とした検討に速度論的な議論を加えた高精度な電極設計が求められる。本研究では、電極の劣化に関係する重要な速度論的パラメータである充放電に伴う電極活物質粒子の膨張収縮および発生応力を明らかにすることを目的とし、それらを正確に評価するための単粒子計測システムの開発に取り組んだ。計算機シミュレーションを駆使しながら集電プローブの設計試作を進め、各パラメータを高感度かつ高い応答性で評価することに成功した。また、電極活物質の特性をより簡便に評価するために、マイクロキャビティ集電体を用いた手法も確立した。
電極活物質の体積変化とそれに伴う発生応力は電池の劣化を招く大きな要因である。これらの正確な評価が可能になったことで、より長寿命で安全な電池の設計が可能になる。本成果はリチウム二次電池に限らず、他の電池系の電極設計にも展開できることから、電池開発における幅広い波及効果が期待される。
すべて 2021 2020 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)
計算工学
巻: 4 ページ: 4165-4168