研究課題/領域番号 |
18H02082
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37010:生体関連化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
長門石 曉 東京大学, 医科学研究所, 特任准教授 (30550248)
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研究分担者 |
黒田 大祐 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 講師 (60756732)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2020年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2018年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
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キーワード | 蛋白質 / 熱力学 / 速度論 / リガンド / 相互作用 / 低分子 / 物理化学 / 蛋白質エンジニアリング / 蛋白質-蛋白質相互作用 / 蛋白質-蛋白質間相互作用 |
研究成果の概要 |
申請者は、低親和性相互作用蛋白質の熱力学と速度論を精密に解析することにより、蛋白質相互作用の質に関する新しい知見を提唱することを試みた。OMD蛋白質の相互作用解析においては、脱水和を伴うエントロピー駆動型の低親和性結合により機能を果たしていることが明らかとなった。FcγRIIIaの抗体間相互作用解析においては、結合界面ではない可変領域の違いや糖鎖修飾の違いが低親和性における分子認識に差異を与えていることが示された。熱ショックタンパク質HSP90とその薬剤フラグメント間の相互作用解析では、低結合親和性であるにもかかわらず、エンタルピー駆動型の特異的阻害活性を有することが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果より、低親和性相互作用の特異性が、熱力学的パタメータと速度論パラメータを精密に解析することにより理解することできることが明らかになった。実際の生体内の蛋白質相互作用の結合親和性には、microMレベルの低親和性が多種多様に存在する。細胞システムにおける蛋白質間相互作用の秩序は、平衡定数のみでは正確に記述できない、理解することができないのではない、低親和性相互作用による生体分子の秩序がある可能性がある。ここに生命システムの本質を理解する新しい観点があると考えられ、これより新規の生命分子制御剤のコンセプトを打ち出す指針になるであろう。
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