研究課題
基盤研究(B)
イネのユビキチンリガーゼHRZの基質候補であるグルタレドキシン(GRX)、bZIP転写因子、bHLH転写因子等について、in vitro 実験を行った。GRX、bZIPがHRZ依存的に26Sプロテアソーム系により分解されることを明らかにした。これらの遺伝子および、鉄欠乏誘導性ペプチドの遺伝子 IMA について過剰発現イネ、発現抑制イネを作製、解析した。GRX、bZIP転写因子は HRZ の新規下流因子であり、鉄の体内輸送や利用を促進することを明らかにした。また、bHLH転写因子、IMAペプチドは鉄欠乏応答を正に制御する因子であることを明らかにした。
本研究により、イネにおいてHRZ が鉄の吸収や蓄積を抑える際に、GRX、bZIP転写因子、bHLH転写因子、IMAペプチドを介して鉄の輸送や吸収を調節していることが明らかになった。また、植物細胞内における鉄欠乏の感知とシグナル伝達に関する知見が得られた。本研究の知見は、HRZ の働きを適切に調節し、鉄分を吸いにくい土壌でも良好に生育する植物、鉄分が豊富な作物を創出することに貢献すると期待される。
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