研究課題/領域番号 |
18H02123
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38020:応用微生物学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
丸山 潤一 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 特任教授 (00431833)
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研究分担者 |
北垣 浩志 佐賀大学, 農学部, 教授 (70372208)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2020年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2018年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
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キーワード | 麹菌 / 不和合性 / ゲノム編集 / 細胞融合 / 糸状菌 |
研究成果の概要 |
糸状菌では、遺伝的に不適合である株どうしの細胞融合体が死に至る「不和合性」という現象が存在する。有性世代が発見されていない麹菌の交配育種法の開発において不和合性の現象は重要であり、本研究では麹菌の株系統が和合性グループと相関し、異なる系統の株間では不和合性であることを明らかにした。また、麹菌の不和合性により誘導される細胞死をミトコンドリアの分裂が制御することを、糸状菌で初めて明らかにした。この発見は細胞死のメカニズムの全容解明の糸口となり、麹菌において不和合性を抑制できる可能性を見いだした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本の伝統的な醸造産業に使用されている麹菌において、有性世代による交配育種ができないことは長年の課題であり、そのなかで、遺伝的に不適合な株どうしの細胞融合で細胞死が起こる不和合性という現象は解決するべきステップである。麹菌には日本酒・醤油・味噌などの製造用途によって多様な実用株が存在するが、本研究ではその株系統が和合性グループと相関することを明らかにした。そして、不和合性の細胞死におけるミトコンドリア分裂の関与を糸状菌で初めて発見したことは学術的に重要であるとともに、麹菌の不和合性を抑制することで交配育種による多様な形質の創出ができるようになることが期待される。
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