研究課題
基盤研究(B)
バクテリアは生育環境の変化によりエネルギー獲得代謝の様式を大きく変化させる。本研究では大腸菌とシアノバクテリアを研究材料として、バクテリアが大きく代謝ステートを変化させる際の分子機構について解析した。大腸菌は培地中のグルコースの有無により代謝状態を大きく変えるが、従来はこのステート遷移は遺伝子発現状態の変化で説明されてきた。本研究では酢酸オーバーフロー代謝が特定の酵素OGDHの活性化に関わり、代謝フラックスの大規模な変化を誘導する分子機構を明らかにした。また、明暗状態のシフトに伴うシアノバクテリアの適応機構について、転写制御機構の観点からアプローチした。
細胞は様々な代謝様式で必要なエネルギーを獲得する能力をもち、それらを置かれた環境により切り替えて生存している。そして、これらの代謝ステートそれぞれの理解が進んでいる現在でも、一つの状態から別の状態に遷移する動的な分子機構の解明は進んでいない。本研究では、グルコースで培養した大腸菌がグルコースから他の炭素減にエネルギー源を切り替える遷移現象、また、シアノバクテリアが光環境に合わせて生理状態を切り替える現象の解析を合わせて行った。従来のような時間を止めたスナップショットの研究だけでなく、動的遷移の制御に注目することで、大腸菌では酢酸オーバーフロー代謝の全く新しい生理的意義を発見できた。
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