研究課題/領域番号 |
18H02169
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38060:応用分子細胞生物学関連
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
稲葉 丈人 宮崎大学, 農学部, 准教授 (00400185)
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研究分担者 |
森 泉 岡山大学, 資源植物科学研究所, 准教授 (40379805)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2021年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2019年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
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キーワード | 葉緑体 / 光合成 / アクアポリン / GLK / 重炭酸イオン輸送体 |
研究成果の概要 |
本研究は、効率的なCO2流入経路を植物体内に人為的に構築するための分子基盤の確立を目的とした。まず、シアノバクテリア重炭酸イオン輸送体を融合したキメラタンパク質とプロテアーゼを植物体内で共発現させ、重炭酸イオン輸送体を野生型タンパク質として葉緑体内に蓄積させる事に成功した。また、プロテインAあるいはGFPと融合した複数の重炭酸イオン輸送体キメラ遺伝子を構築し、これを共発現させることで二種類の重炭酸イオン輸送体を同時に葉緑体に高蓄積させることができた。加えて、気孔開口調節因子と相互作用するタンパク質の同定や、重炭酸イオン輸送体のCO2取り込み能に影響を与えうる植物側の調節機構を解析した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
葉緑体における光合成・CO2固定反応は地球上の生命を支える最も重要な化学反応のひとつである。光合成能力の向上には、葉緑体内のRubisco周辺のCO2濃度を上げることが重要であり、C3植物へのCO2濃縮機構の導入は注目を集めている研究課題である。植物細胞で野生型のシアノバクテリア重炭酸イオン輸送体を発現させる手法や、複数の輸送体を共発現させる方法を確立したことは、CO2濃縮による光合成改良の分子基盤の一つを築いたと言える。カルボキシソームと重炭酸イオン輸送体の共導入によるハイレベルな合成生物学的光合成能改良に結び付く可能性があり、社会的意義も大きい。
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