研究課題/領域番号 |
18H02220
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39060:生物資源保全学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
宮下 直 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (50182019)
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研究分担者 |
滝 久智 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (80598730)
横井 智之 筑波大学, 生命環境系, 助教 (80648890)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
14,820千円 (直接経費: 11,400千円、間接経費: 3,420千円)
2020年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2018年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
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キーワード | 送粉サービス / 農地景観 / 草原生態系 / メタ個体群 / 応答多様性 / ソバ / ミヤマシジミ / 絶滅危惧種 / アリ共生 / センチュウ寄生 / 送粉効率 / 非栄養的影響 / 生物多様性 / 時空間変動 / 草地管理 |
研究成果の概要 |
本研究では、ソバの送粉サービスの持続性と農地景観に生息する絶滅危惧種ミヤマシジミの保全の両立を可能にする局所環境と景観環境を明らかにした。ソバの送粉サービスを支える昆虫類とミヤマシジミは、ともに農地周辺の畦畔や土手に草地を重要な生息地としており、①草地の空間的な連結性が重要であること、②草刈り頻度は年2回程度に抑え、③ミヤマシジミの幼虫期には控えること、また④ソバの開花前1か月程度の草刈りを控えること、という条件が揃えば、ミヤマシジミのメタ個体群を保全しつつ、ソバの結実を高めることが可能であることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
農業生産と生物多様性の保全は、しばしば二律背反の関係にあるが、これを両立させることは、自然と共生する持続可能な地域社会の形成に不可欠である。本研究では、農地景観に生息する絶滅危惧種ミヤマシジミのメタ個体群の存続を可能にし、かつソバの送粉サービスの持続性を保証する景観管理の具体的な方途を提示することができた。この成果は、論文や各種講演会、新聞報道などを通して社会へ発信したとともに、営農組合への管理マニュアルとしての採用や、自然共生を実現する新たな任意団体の設立にまで至り、大きな学術的、社会的な貢献をもらたらすことになった。
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