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人工林生態系保全の一方策-森林性鳥類の定着による多様性向上と生態系機能の強化-

研究課題

研究課題/領域番号 18H02223
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分39060:生物資源保全学関連
研究機関名古屋大学

研究代表者

肘井 直樹  名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (80202274)

研究分担者 水谷 瑞希  信州大学, 教育学部, 助教(特定雇用) (20630354)
吉田 智弘  東京農工大学, 農学部, 准教授 (60521052)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
研究課題ステータス 完了 (2020年度)
配分額 *注記
10,270千円 (直接経費: 7,900千円、間接経費: 2,370千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2018年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
キーワードカラ類 / 森林性鳥類 / スギ人工林 / 広葉樹パッチ / 生物多様性 / 繁殖生態 / 採餌生態 / 営巣場所 / 針葉樹人工林 / 人工林 / シジュウカラ科鳥類 / 密度調節機能
研究成果の概要

広葉樹パッチが残存する50年生スギ人工林内に巣箱を設置し,営巣したカラ類3種の採餌生態,繁殖生態,定着度を明らかにした。いずれの種も,鱗翅目・膜翅目幼虫のほか直翅目昆虫を,またヒガラは,スギ林内にも多いクモ類も比較的多く利用していた。ヒガラは,スギ林内において餌選択,採餌場所の柔軟性が高い一方,ヤマガラは鱗翅目・膜翅目幼虫への依存度が高く,それらの豊富な広葉樹パッチが極めて重要な採餌場所となっていることが示された。本研究は,鳥類の繁殖に必須の要素である営巣場所と採餌場所を,巣箱と広葉樹パッチという形で補うことにより,重要な捕食者でもあるカラ類が,人工林内でも持続的に繁殖できる可能性を示した。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究の結果は,生物相が貧困な針葉樹人工林であっても,広葉樹パッチのような餌資源プールを保残,配置することによって,節足動物の多様性と環境収容力を向上させ,これらの餌資源に支えられる上位捕食者の鳥類を,人工林内に定着させ得ることを示している。またそれは,森林性鳥類に備わる密度調節機能により,人工林の潜在的虫害リスクを低減させ得るものと考えられる。本研究の成果は,人工林における生物多様性の向上と健全性維持に資する手掛かりを与えただけでなく,今後,生物多様性に配慮した森林施業や混植化,針広混交林施業を考える際の,広葉樹の適正な空間配置や混植率の設定に一定の科学的根拠を与えたと考えている。

報告書

(4件)
  • 2020 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2019 実績報告書
  • 2018 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 気候変動がヤマガラ,シジュウカラの初卵日に及ぼす影響2019

    • 著者名/発表者名
      水谷瑞希・梁瀬桐子・佐藤貴紀
    • 学会等名
      日本森林学会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書

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公開日: 2018-04-23   更新日: 2022-01-27  

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