研究課題/領域番号 |
18H02274
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40040:水圏生命科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
細川 雅史 北海道大学, 水産科学研究院, 教授 (10241374)
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研究分担者 |
岡松 優子 北海道大学, 獣医学研究院, 准教授 (90527178)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2020年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
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キーワード | 海洋性カロテノイド / 生活習慣病予防 / アポカロテノイド / フコキサンチン / パラセントロン / 抗炎症作用 / アポー10’-フコキサンチナール / miRNA / β-カロテン開裂物 / アポアスタキサンチナール / 臓器・細胞間相互作用 / フコキサンチン開裂物 / 臓器間ネットワーク因子 |
研究成果の概要 |
生活習慣病予防効果が期待されるフコキサンチンの新たな体内代謝物としてパラセントロンを同定した。また、肥満やNASHの発症に関わる活性化マクロファージに対し炎症因子産生を抑制することを見出した。さらに、アポ-10’-フコキサンチナール等にもIκBのリン酸化阻害を介した炎症因子の産生抑制効果を認めた。一方、β-アポ-8’-カロテナールは効果を示さず、フコキサンチンの部分構造をもつアポフコキサンチノイドの機能性を示した。また、炎症誘導した肝細胞に対し、フコキサンチン代謝物がケモカインのmRNA発現を抑制するのみならずマクロファージの遊走を抑制し、慢性炎症に関わる細胞間作用を制御することを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、水産物に特徴的なカロテノイドの生活習慣病予防機構を明らかにするため、機能発現に関わる生体内代謝物の同定と抗炎症作用について検討した。ワカメなどの褐藻に含まれるフコキサンチンの新たな生体内代謝物としてパラセントロンを同定した。パラセントロンを含むフコキサンチン開裂物や代謝物は、活性化マクロファージや脂肪細胞、肝細胞に対して抗炎症作用を示し、生活習慣病の発症基盤となる慢性炎症に関わる細胞間相互作用を制御することを見出した。また、抗肥満作用や血糖値改善効果に加え、非アルコール性脂肪肝炎に対して予防効果が期待できることを示し、生活習慣病予防における水産物の有効性を示す成果を導いた。
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