研究課題
基盤研究(B)
申請者はミナミメダカと同様な性分化・性転換のポテンシャルをもつ近縁種であるキタノメダカ(Oryzias sakaizumii)の性分化カスケードがミナミメダカ (O. latipes)とは異なり、水産有用種であるティラピア等と極めて類似していることを初めて見出した。そこで、水産増殖における性統御の技術開発に資するために、本種を新たなモデルとした研究を水産有用種であるティラピア、クエと比較検討しつつ行っている。今回、性決定から生殖腺分化および性転換の分子機構を検討した結果、雄への性転換には、Dmrt1は必要であるが、これまで知られていない新規の分化経路の存在が初めて示唆された。
本研究では、キタノメダカの性分化、性転換の分子機構を水産有用種であるティラピア、クエの性転換機構と比較検討した結果、雄への性転換には、Dmrt1は必要であるが、その誘導や分化には新規の精巣分化経路が存在することが明らかとなった。このことは、新規の分化経路が、Gsdfの発現が精巣分化誘導と相関しない種やDmrt1の発現が精巣分化と相関しない種の精巣分化(性転換を含)においても共通である可能性を強く示唆するものであり、水産増殖における性統御に資する技術開発を前進させる成果である
すべて 2022 2021 2020 2019 2018 その他
すべて 雑誌論文 (10件) (うち国際共著 2件、 査読あり 10件、 オープンアクセス 7件) 学会発表 (10件) 図書 (5件) 備考 (1件)
Environmental Science & Technology
巻: - 号: 10 ページ: 6479-6490
10.1021/acs.est.1c06729
Aquaculture and Fishers
巻: -
Int Aquat Res.
巻: 113 ページ: 163-171
Chemosphere
巻: 274 ページ: 129893-129893
10.1016/j.chemosphere.2021.129893
Journal of Applied Toxicology
巻: - 号: 9 ページ: 1390-1399
10.1002/jat.4130
Scientific Reports
巻: 10 号: 1 ページ: 1-7
10.1038/s41598-020-64271-2
The Biological Bulletin
巻: in press
日本水産学雑誌
130007884617
Zoological Science
巻: 36 号: 5 ページ: 425-431
10.2108/zs180194
巻: 8 号: 1 ページ: 6897-6897
10.1038/s41598-018-24621-7
https://www.u-shizuoka-ken.ac.jp/news/20220511/