研究課題/領域番号 |
18H02320
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42010:動物生産科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
小林 謙 北海道大学, 農学研究院, 准教授 (30449003)
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研究分担者 |
川原 学 北海道大学, 農学研究院, 准教授 (70468700)
磯部 直樹 広島大学, 統合生命科学研究科(生), 教授 (80284230)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
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キーワード | 乳腺上皮細胞 / 温度受容体 / TRP チャネル / ヒートショックプロテイン / 乳産生 / タイトジャンクション / 血液乳関門 / TRPチャネル / 乳分泌 / 泌乳期 / 形態形成 / 暑熱ストレス / 乳腺発達 / 乳腺 / 寒冷ストレス / 乳分泌培養モデル / 熱ショックタンパク質 |
研究成果の概要 |
乳腺上皮細胞は妊娠期に乳管と乳腺胞を形成し、分娩後に乳分泌を行う。また、乳腺上皮細胞は環境温度の変化と乳産生に伴う代謝熱によって活発な温度変化に曝される。この乳腺上皮細胞には温度変化に応答性のある熱ショックタンパク質とTRPチャネルが発現する。本研究では、これらの温度応答性分子群と温度変化が乳腺上皮細胞の機能性に及ぼす影響を調べた。まず、温度応答性分子群の発現レベルはホルモンや炎症成分によって変化した。また、温度応答性分子群の活性化・不活性化は乳腺上皮細胞の乳産生とタイトジャンクションのバリア機能に影響した。さらに、ヤギ乳房への局所的な加温処理が乳成分や体細胞数に影響することも見出された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
乳牛の乳生産性向上は酪農産業の発展に必要不可欠な課題である。従来、暑熱ストレスや寒冷ストレスに伴う乳牛の乳生産性の低下に関する研究は飼養管理や個体レベルの生理学的なアプローチで進められてきた。本研究の結果、乳腺上皮細胞には温度変化に応答性のある分子群が発現し、乳腺上皮細胞は細胞周囲の温度変化をこれらの温度応答性分子群を介して感知することによって、乳産生能力を変化させることが新たに見出された。したがって、本研究の成果は分子レベルで温度変化と乳生産性の因果関係を示したものであり、従来の畜産領域の研究成果と分子細胞生物学に基づく研究成果を橋渡しするものと判断される。
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