研究課題/領域番号 |
18H02327
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42010:動物生産科学関連
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
高坂 哲也 静岡大学, 農学部, 特任教授 (10186611)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
16,380千円 (直接経費: 12,600千円、間接経費: 3,780千円)
2020年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2019年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2018年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
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キーワード | リラキシン / INSL3 / RXFP1 / RXFP2 / Ovary / Sperm / Fertilization / RLN / 受容体RXFP1 / 受容体RXFP2 / 受精 / 卵母細胞 / 受容体 / Testis / Uterus / 炎症性サイトカイン / 生理的炎症反応 / 分子間相互作用 / 精子受精能 / 接着・融合 / 精子ー卵子の接着・融合 |
研究成果の概要 |
本研究では、ブタ卵巣で発現するリラキシン(RLN)とその関連因子(INSL3)の役割について、受精を取り巻く生殖プロセスとの関連で捉え、これらのネットワークシステムの存在とクロストーク機構を究明した。その結果、RLNは交尾時には子宮内の生理的炎症を制御する新規因子として機能し、排卵時にはタンパク質分解カスケード分子を活性化することで排卵に寄与し、受精時には精子の受精能を刺激し得ること、一方、INSL3はE-カドヘリンをアップレギュレートすることで卵子との接着・融合を促進できることを見出し、RLNとINSL3が受精を取り巻く生殖プロセスに密接に関与することを示唆した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はリラキシン(RLN)とその関連因子(INSL3)の受精を取り巻くネットワークシステムの存在とその役割を解明したものである。交尾時の子宮の生理的炎症反応では、RLNがその制御を担う新たな因子として期待できる。排卵過程では、RLNが卵胞破裂を刺激する誘導因子としての、さらに、受精の場においては、RLNまたはINSL3が精子の受精能獲得を誘起し、精子・卵子の接着・融合を調節する鍵分子としての位置付けを明白にした。これらは、家畜生産の高度化を図り、新しい繁殖技術の創生を導くと共に、ヒトの生殖医療にも大きく貢献できる重要な基盤的研究でもあり、他に追随を許さない独創的研究である。
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