研究課題/領域番号 |
18H02335
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
|
研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
西川 義文 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 教授 (90431395)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2020年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2018年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
|
キーワード | 原虫 / ネオスポラ / 流産 / 病原性 / 垂直感染 |
研究成果の概要 |
ネオスポラの感染による家畜動物の流産対策のため、ネオスポラ誘発性異常産の発症メカニズムを解析した。感染による異常産マウスモデルを作製し、子宮胎盤組織における炎症反応を確認した。炎症反応のシグナル伝達系をもとに細胞スクリーニング系を構築し、原虫由来異常産誘発因子としてNcGRA7を見出した。NcGRA7欠損原虫株を作出し、非妊娠および妊娠マウスモデルでその病原性を検証したところ、NcGRA7欠損による原虫の病原性の低下および正常妊娠率の上昇が認められた。NcGRA7の発現はネオスポラ症のウシ由来組織サンプルでも確認され、NcGAR7がネオスポラ流産に関与することが推測された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ネオスポラの感染は世界中に拡大しており、ウシに繁殖障害を引き起こすことから、地球規模での被害額は年間約数十億USドルにのぼる。しかし、ネオスポラ感染症に対する有効な治療法は開発されていないのが現状であり、ネオスポラ感染によるウシの流産に対する予防法・治療法の開発は最重要課題である。本研究では、ネオスポラの異常産誘発因子NcGRA7を同定し、異常産発生のメカニズムの一端を明らかにしており、ワクチンを含めた流産の予防法の開発において重要な研究成果を得ることができた。従って、本研究の成果によりネオスポラの防疫対策に貢献できれば、食料の生産性の向上や人類の食の安全の向上に直結すると考える。
|