研究課題/領域番号 |
18H02350
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
柏本 孝茂 北里大学, 獣医学部, 准教授 (50327459)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
13,000千円 (直接経費: 10,000千円、間接経費: 3,000千円)
2021年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2018年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | ビブリオ / バルニフィカス / 敗血症 / 好中球 / 新規治療法 / リン脂質 / 感染モデル / 新規病原遺伝子同定法 / 人食いバクテリア / 好中球逃避機構 / 網羅的同定 / 人喰いバクテリア |
研究成果の概要 |
我々は、新規網羅的病原遺伝子同定法を開発し、V. vulnificusの好中球逃避機構に関与する40の遺伝子を同定した。中でも0055と0056は、菌体外膜へのタンパク質輸送に共同して関与すると推察された。0055は菌体内でアシルACPを合成するエノイルアシルキャリアプロテインレダクターゼ2と結合していた。この合成経路上には、0055と0056の周辺に位置する0058から 0061の4タンパク質も存在していた。すなわち、これら0055から0061までの一連のタンパク質の作用によりアシル化修飾を受ける何らかの物質が、V. vulnificusの好中球からの逃避能を担っている本体と考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
V. vulnificusは、感染者を短時間内に死に至らしめるため、人食いバクテリアと呼ばれ恐れられている。しかし、どのような機構で短時間内における感染者体内での増殖を可能にしているかは明らかでない。本研究成果により、V. vulnificusが生体内で好中球から逃避し、増殖できる能力を証明できたと共に、それには菌体外膜に局在するタンパク質のアシル化が重要である可能性を示すことができた。本研究成果を発展させ、好中球逃避機構を担うアシル化修飾タンパク質を同定し、その働きを明らかにすることにより、人食いバクテリアの抗生物質に頼らない、新たな治療法が開発可能かもしれない。
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