研究課題/領域番号 |
18H02356
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42030:動物生命科学関連
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研究機関 | 麻布大学 |
研究代表者 |
茂木 一孝 麻布大学, 獣医学部, 教授 (50347308)
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研究分担者 |
守口 徹 麻布大学, 生命・環境科学部, 教授 (10512006)
宮内 栄治 国立研究開発法人理化学研究所, 統合生命医科学研究センター, 研究員(移行) (60634706)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
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キーワード | 社会適応性 / オキシトシン / 発達 / 人工哺乳 / 細菌叢 / 母子関係 / 帯状回皮質 / 社会行動 / 社会記憶 |
研究成果の概要 |
哺乳類動物の“社会適応性”が母性因子によって発達するメカニズム解明を目的とした。まず幼少期のオキシトシン神経系が社会適応性発達の責任神経系の一つであることを明らかにした。新たな責任神経系も探索し、幼少期に母から受けた刺激と自身が母性行動をしている際のどちらともで活性化する記憶細胞が視床室傍核や海馬歯状回に存在することを見いだした。母性因子の一つとして母からの撫で刺激に着目し、仔マウスの撫で感受性神経を幼少期特異的に抑制すると痛み感受性が増加することなどを見出した。人工飼育マウスを用いた実験からは、母乳中の乳酸菌が仔マウスの社会親和性や認知能力の発達を促す母性因子であることを明らかにした
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
動物がその繁殖能力や環境への適応能力を最大限発揮するためには、他個体を適切に認知し、社会的状況に適した行動や社会的ストレスを軽減させるような生理反応を引き起こす“社会適応性”が必須である。本研究は、社会適応性が母からの適切な母性因子により発達することを明らかにし、その神経学的メカニズムを初めて明らかにした。また、社会適応性発達に関わる母性因子として、母からの撫で刺激の重要性を実証するとともに、母乳中の乳酸菌も母性因子の一つであることを示した。これらの知見は今後の適切な動物飼育方法に加え、人の育児スタイルの在り方にも影響を与える。また社会適応性発達を考慮した人工乳開発などへの応用も考えられる。
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