研究課題/領域番号 |
18H02359
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42030:動物生命科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
井上 梓 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, 上級研究員 (60814910)
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研究分担者 |
的場 章悟 国立研究開発法人理化学研究所, バイオリソース研究センター, 専任研究員 (20585202)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2020年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2019年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2018年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
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キーワード | エピジェネティクス / 卵 / 胎盤 / ヒストン修飾 / インプリンティング / ヒストン / 経世代エピゲノム / ヒストン型インプリンティング / 胚体外組織 / 着床前発生 / ポリコーム / クロマチン / 受精卵 |
研究成果の概要 |
細胞は父由来と母由来の染色体を有しており、それらは異なる機能を発揮します。そのメカニズムとして、DNAのメチル化というエピジェネティック機構が知られていました。しかし近年の我々の研究で、マウスの初期胚においては、DNAを収納するヒストンというタンパク質の化学修飾が父母染色体に異なる機能を発揮させることがわかってきました。このヒストンによる父母染色体の機能制御機構を破綻させると、マウスの発生に異常が生じました。本研究では、X染色体の不活性化に必須なXistという遺伝子の発現異常が発生に悪影響を与えており、Xistの発現を正常化させると、上述のマウスの発生を回復させられることを示しました。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生物は環境に応じて変化します。その変化した表現型に選択がかかり、それが子孫に伝わることで進化が起こります。表現型の情報の伝達を担うのが、卵や精子(配偶子)です。配偶子には、ゲノムとその取扱説明書にあたるエピゲノムが含まれており、エピゲノムの一部も次世代に伝わり、表現型の形成に寄与します。エピゲノムはゲノムと違い環境により変化するので、配偶子のエピゲノムは環境に応じた生物の進化に寄与する可能性があります。本研究では、卵から次世代に伝わるエピゲノムの機能に関する知見を深化させました。この成果は、配偶子のエピゲノムという視点から生物進化のメカニズムを考察するための礎になると期待されます。
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