研究課題
基盤研究(B)
本研究では、モデルタンパク質(BPTI及びED3)の末端に溶解性制御ペプチドタグ(SCPタグ)を遺伝子組換え的に付加することで、タンパク質の会合性を再現性高く制御する技術を開発した。例えば、5個のIle から成るSCPタグによって会合させたBPTIの免疫原性を測ったところ、野生型の免疫原性の200倍以上に向上していた。デングウイルス由来のED3においても同様の結果を得た。この結果、抗デングのタンパク質を抗原と用いたサブユニットワクチンへの応用が期待される。
凝集はタンパク質やペプチドの免疫原性に大きく影響を及ぼす因子であると従来から考えられてきた。しかし、タンパク質が形成する可溶性会合体の大きさや物性を適切に制御することが出来なかったため、凝集と免疫原性の関係を生化学的・物理化学的実験で検証することはなかった。本研究の学術的意義は、わずか5個のIleから成るSCPタグを付加することでモデルタンパク質の溶解性・凝集性を制御し、SCPタグによって会合させたタンパク質の免疫原性が飛躍的に向上するということである。社会的意義は、SCPタグがタンパク質を抗原とするサブユニットワクチンの可能性を大きく促進させた点である。
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