研究課題/領域番号 |
18H02412
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43040:生物物理学関連
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
堀谷 正樹 佐賀大学, 農学部, 准教授 (80532134)
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研究分担者 |
渡邉 啓一 佐賀大学, 農学部, 教授 (40191754)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2020年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2018年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 酵素 / 構造生物化学 / 生物物理 / 電子スピン共鳴 / 低温適応酵素 / X線結晶構造解析 / タンパク質工学 / 電子スピン共鳴法 / スピンラベル / 熱安定酵素 / 生体分子 / 低温適応 / 構造生物学 / 熱安定性 / 生体関連化学 / 構造解析 / 好冷細菌 |
研究成果の概要 |
南極海より採取された魚介類より単離された好冷細菌よりクローニングしたグルコキナーゼの遺伝子組み換え大腸菌を作成し、大量培養・高純度精製法を確立した。また研究比較として中温菌である大腸菌由来グルコキナーゼの遺伝子組み換え大腸菌も作成し、これについても大量培養・高純度精製法を確立した。得られた両グルコキナーゼについて生化学的実験を行ったところ、南極由来グルコキナーゼは低温適応酵素であることが明らかになったが、一般的な低温適応酵素では見られない高熱安定性酵素であることも明らかになった。本研究では、X線結晶構造解析および部位特異的スピンラベル電子スピン共鳴法により、この性質を分子レベルで明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
酵素はアミノ酸から成る環境負荷の無い化学反応触媒として注目されている。一般的な酵素は人工的には高コストが必要な化学反応を低コストで高効率に触媒できることが知られている。ところが、酵素はそれぞれ指摘温度を持ち、それ以外では低活性または失活してしまう。さらに通常の酵素は熱を加えると容易に変性してしまい、元には戻れない。これが酵素の産業利用が進んでいない大きな理由である。本研究で、幅広い温度で高活性で熱安定性の高い酵素を天然で発見した。さらにこの酵素が持つ仕組みの一端を原子レベルで解き明かすことに成功したので、今後は今回得られた知見を検証し、自然界に優しい素材である酵素を用いた産業へと発展させる。
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