研究課題
基盤研究(B)
PACは、最初にミドリムシから発見され以後、複数の原核生物からも相同遺伝子が見出されていたが、いずれも原子レベルでの構造・機能解明までには至ってない。本研究では解明されたOaPAC光活性化メカニズムの構造科学的解明を基に、細胞内でのセカンドメッセンジャー光制御への光遺伝学の展開や、PACの酵素ドメイン改変によるcGMP光産生酵素の創出による光制御医学ツールとして基礎医学的研究で、反応機構解明を向けてOaPACに対して微結晶調製を大量作製し、XFEL(X線自由電子レーザー) を利用し、光感受性タンパク質の多様な光応答機構の解明に成功した。
青光により活性化アデニル酸シクラーゼcAMP分子を量産する酵素として、特性解明や生物機能光制御への展開も提唱・実行してきた。本申請者は、PACの相同遺伝子であるOaPACの立体構造解明に世界初めて成功し、光活性化機構に関する構造科学的な研究は本研究グループが先駆的に積み上げてきた。神経興奮の光制御、いわゆる光遺伝学、が急速に普及し、OaPACによるcAMPを介する生体機能光制御も概念上同類とみなされつつあるが、はるかに広範で多彩な生命活動の光制御につながり、血管新生・脳病変原生・神経回路ネットワーキング・記憶などの光発生医学現象の制御・解明・治療・創薬スクリーニング開拓を先導するものである。
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すべて 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 4件、 査読あり 7件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)
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