研究課題/領域番号 |
18H02417
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43040:生物物理学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人情報通信研究機構 |
研究代表者 |
古田 健也 国立研究開発法人情報通信研究機構, 未来ICT研究所フロンティア創造総合研究室, 主任研究員 (40571831)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2020年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2019年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2018年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
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キーワード | 分子モーター / DNAナノテクノロジー / DNA結合タンパク質 / モータータンパク質 / 合成生物学 |
研究成果の概要 |
DNA上を運動する蛋白質ベースの新しい分子モーターとして、天然の生物分子モーターであるダイニンの微小管結合部位を、ヒト転写因子のDNA結合部位に取り替えたキメラ分子を開発した。この新規分子モーターのレールとなるフィラメント状の構造体として、DNAタイルの重合に依って作られる中空状のDNA構造体(DNAナノチューブ)を作成し、この表面にDNA結合部位の認識配列を組み込んだ。その結果、DNAナノチューブは、速いタイプのモーターでは平均 220 nm/s でスムースな滑り運動を起こした。さらに一分子でプロセッシブにDNAナノチューブ上を動くことができる二量体分子の作製にも成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年発達してきたナノテクノロジーでは自律的な小さな機械を数多く集めて使うことで複雑な仕事をさせるというアイディアに基づいて活発な研究が進められているが、これまで人工の分子マシンと、天然の生物分子モーターにはそれぞれに短所があり、どちらも応用には遠いと考えられていた。本研究で、天然の分子モーターと遜色のない速度を持ち、制御性の高いDNAナノ構造体上を動く実用的なモーターが得られたので、今後、DNAナノ構造体を高速で動かしたり、分子を自律的に輸送し濃縮したり計算したりするような新しいデバイスの構築に使用できる可能性があると考えている。
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