研究課題
基盤研究(B)
プラズモニック金属ナノ粒子の散乱イメージングを用いた光学顕微鏡1分子計測で、原子レベル(オングストロームレベル)の位置決定精度とマイクロ秒の時間分解能を達成する手法を開発した。また、開発した生体1分子オングストローム計測法をキネシン、V1-ATPaseといったリニア分子モーターや回転分子モーターに適用することに成功し、その化学力学共役機構や運動素過程の詳細を解明した。さらに、銀ナノ粒子と金ナノ粒子をプローブに用いたデュアルカラー高速高精度1分子計測法や、生体分子モーター1分子の運動の軌跡から化学状態に依存した自由エネルギープロファイルを推定する手法を開発した。
生体1分子オングストローム計測法により、高度な機能を発現する生体分子機械の作動原理を原子レベルの位置決定精度で解明することが可能になり、生体分子モーターのエネルギー変換機構の多様性や普遍性が明らかとなりつつある。また本手法は、生体分子機械よりもずっと小さな人工分子機械の原子レベルの動きの可視化にも有用と考えられ、生物学のみならず化学分野における応用展開も期待される。さらに、デュアルカラー高速高精度1分子計測法は3色以上のマルチカラーに発展させることが可能であり、従来の蛍光イメージング代わる汎用的バイオイメージング技術となり得る可能性が期待される。
すべて 2020 2019 2018 その他
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 3件、 招待講演 5件) 備考 (5件)
The Journal of Physical Chemistry B
巻: 124 号: 30 ページ: 6475-6487
10.1021/acs.jpcb.0c02698
Biophysics and Physicobiology
巻: 17 号: 0 ページ: 51-58
10.2142/biophysico.BSJ-2020004
130007872440
応用糖質科学
巻: 10 ページ: 89-95
Journal of Biological Chemistry
巻: 294 号: 45 ページ: 17017-17030
10.1074/jbc.ra119.008947
Biophysical Journal
巻: 115 号: 12 ページ: 2413-2427
10.1016/j.bpj.2018.11.016
https://groups.ims.ac.jp/organization/iino_g/index.html
https://www.ims.ac.jp/news/2020/07/28_4729.html
https://www.ims.ac.jp/news/2019/10/25_4457.html
https://www.ims.ac.jp/news/2018/11/28_4134.html