研究課題/領域番号 |
18H02442
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44010:細胞生物学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
今本 尚子 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 主任研究員 (20202145)
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研究分担者 |
小瀬 真吾 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 専任研究員 (90333278)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2020年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2018年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
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キーワード | 核ー細胞質間輸送 / 分子シャペロンHsp70 / HSF1 / タンパク質毒性ストレス / Hikeshi / タンパク質の恒常性 / 分子シャペロンHsp70 HSF1 / 熱ストレス / プロテオスタシス / 熱ショックタンパク質 / 転写因子HSF1 |
研究成果の概要 |
真核細胞の最大の特徴は、細胞内が核と細胞に分かれていることである。その維持に重要なのが核-細胞質間輸送である。私たちは、分子シャペロンHsp70を核に運ぶ運搬体Hikeshiを同定した。これまで、Hsp70の細胞質における機能は良く解析されているが、Hsp70の核内機能はわかっていない。本研究では、Hikeshiの解析を通して、核内Hsp70が核内タンパク質の恒常性維持に必要であることを明らかにした。Hikeshiの機能を損なうとヒト遺伝子疾患誘発や抗癌作用に類似した効果を示すが、これらは核内Hsp70の枯渇によるものであると考えられ、生体におけるHsp70の核内局在の重要性が理解できる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
核-細胞質間輸送という、生体にとって基本的な細胞内反応の生理的重要性の一例を分子のレベルで具体的に明らかにすることができた意義は大きい。Hsp70はタンパク質の折りたたみや凝集阻止を担う分子シャペロンとして細胞質における機能が有名である。このHsp70を核に輸送する運搬体Hikeshiを同定したが、Hsp70の核内機能が不明であった。Hikeshiの解析から、核内Hsp70が、転写因子HSF1の活性を制御することで核内タンパク質の恒常性維持を担うことが明らかになった。その破綻は生体に重篤な作用を示す。核と細胞質という、真核生物の基本となる分子の細胞内局在の重要性が改めて示された。
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