研究課題
基盤研究(B)
我々は「遺伝性潜性パーキンソン病の原因因子DJ-1が、グリオキサールやメチルグリオキサールなどのα-オキソアルデヒドを加水してα-ヒドロキシ酸に変換する酵素活性を有する」ことを示してきた。DJ-1のα-オキソアルデヒド加水酵素としての活性は試験管内で明瞭に観察可能であり、海外の研究グループから、この活性を指標にしたDJ-1阻害剤のスクリーニングが報告された。つまり上述の成果は再現性のある研究結果である。さらに研究を進める過程で、DJ-1のα-オキソアルデヒド加水酵素活性を反映した「グリオキシル酸との結合」と「DJ-1疾患変異体のミトコンドリア移行」との間に、予期せぬ関連性を見出した。
多数の論文から、遺伝性潜性パーキンソン病(PD)とミトコンドリアの関連が示唆されている。DJ-1は遺伝性潜性PDの原因因子であり、PD患者由来の変異によってミトコンドリアに移行する。しかしながら、DJ-1の分子機能や病態を導く機序には諸説あり、いまだに混沌としている。我々は、DJ-1がα-オキソアルデヒドを加水してα-ヒドロキシ酸に変換することを示してきた。さらに研究を進める過程で、DJ-1の酵素活性を反映した「グリオキシル酸との結合」と「DJ-1のミトコンドリア移行」との予期せぬ関連性を見出した。本研究を通じて、DJ-1が遺伝性潜性PDを引き起こす仕組みの理解が進むと期待される。
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すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (15件) (うち国際共著 3件、 査読あり 10件、 オープンアクセス 9件) 学会発表 (13件) (うち国際学会 4件、 招待講演 13件) 備考 (2件)
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