研究課題/領域番号 |
18H02450
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44020:発生生物学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
松野 健治 大阪大学, 理学研究科, 教授 (60318227)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2020年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
2019年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
2018年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 左右非対称性 / 核 / 形態形成 / 内臓筋 / 消化管 / ショウジョウバエ / エンハンサー / 画像解析 / 発生・分化 / 組織・形態 / 細胞・組織 |
研究成果の概要 |
からだの左右非対称性が形成される機構は、進化的に多様で、無脊椎動物においてはよく理解されていない。本研究では、ショウジョウバエの胚消化管の左右非対称性形成機構を明かにすることを目的として研究を実施した。野生型胚の消化管を覆う筋肉細胞の核が、前後方向に整列し、密集して左右対称に並ぶことを示した。さらに、消化管の左右非対称性がランダム化する突然変異を用いた解析によって、核の整列が、消化管が左右非対称にするために必要であることを示した。核の密集配列は、Wntシグナル、LINC複合体に依存した。これらの研究によって、核が、その物理的な強度を利用して内臓の形態変化を制御していることを示唆した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで、細胞の核の役割は、遺伝子であるDNAを貯蔵することであると思われてきた。一方、核の物理的強度は細胞内小器官の中で一番高いことから、「建築資材」として機能する可能性も予測されていた。本研究では、細胞の核が整列して並ぶことが、内臓が左右非対称な形になるために必要なことを世界で初めて明らかにした。この結果から、硬い構造である核が整列することで、支柱のような役割を果たしていると考えられた。例えて言えば、整列した核はテントのポールのように消化管の構造をささえながら、左右非対称な構造の変化を助けていることになる。この結果は、再生器官の形態を制御する技術として応用できることが期待されます
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