研究課題
基盤研究(B)
モデル植物であるシロイヌナズナの花の幹細胞を使って実験を重ねた結果、DNAを巻き取っているヒストンというタンパク質に連結したアミノ酸の特定の位置にメチル基を3つ持つヒストンの数と、分化を引き起こす遺伝子が誘導される時期との間に高い相関があることを見出した。この相関に注目して、メチル基をもつヒストンの数と分化遺伝子の誘導時期を方程式にして、両者の関係を数学的に明らかにした。さらに、メチル基をもつヒストンの数を人為的に増やすと、方程式で計算される時期に分化遺伝子が誘導されることを突き止めた。これらの成果をまとめて、Plant Cellに投稿し、掲載が決まった。
本研究により、メチル基をもつヒストンの数と分化遺伝子の誘導時期を方程式にして、花の幹細胞の自己複製と分化のバランスを決める際に起こる仕組みを数学的に明らかにし、一般的な法則を見出しました。この法則に従って、メチル基をもつヒストンの数を人為的に増やすと、方程式で計算される時期に分化遺伝子が誘導される実証実験にも成功しました。植物の幹細胞の自己複製と分化の普遍的な仕組みを知るだけでなく、その仕組みを有効に使って農業や園芸の分野で利用していくうえでも大きく貢献すると期待されます。
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すべて 雑誌論文 (18件) (うち国際共著 3件、 査読あり 13件、 オープンアクセス 4件)
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