研究課題/領域番号 |
18H02467
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44030:植物分子および生理科学関連
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
西條 雄介 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (50587764)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2020年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2018年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | 植物微生物相互作用 / 植物免疫 / 共生 / 環境応答 / 土壌栄養 / 貧栄養 / マイクロバイオーム / リン / PSR / 微生物 / シグナル伝達 / 受容体 / 栄養 / 環境適応 |
研究成果の概要 |
植物が貧栄養環境で共生菌を許容しながら病原菌を防除する上で細胞ダメージ誘導性のPepペプチド・受容体が果たす重要性、及び低リン条件でPep応答を増強する仕組みやPepペプチドが根毛形成も誘導する仕組みを明らかにした。さらに、真菌侵入抵抗性に資するカロース合成酵素が低リン条件において根にカロースを誘導しリン獲得を促進すること、並びにリン枯渇環境応答(PSR)制御因子が栄養十分条件においても土壌由来の微生物の共生感染制御に重要であることを発見した。以上の結果から、微生物情報と栄養環境情報に基づき、植物が貧栄養環境への適応を進める仕組みの一端を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
植物と微生物の関係性は環境条件に応じて大きく変わるものの、背景にある分子機構の解明は遅れている。共生菌に依存する低リン条件における免疫制御機構の解明を進めた本研究は、栄養環境情報にもとづき植物が免疫・共生制御を行う仕組みの解明に先鞭をつけ、国内外で求められている植物・微生物・環境の三者相互作用研究に重要な貢献を果たした。同時に、野外環境で実効性の高い病害抵抗性作物や共生菌制御技術を開発する上で有意義な情報を提供した。本成果は、植物の環境適応機構を活用して、環境変動に耐える頑強な作物の作出や効率的な共生菌・土壌栄養利用を可能にし、持続可能な食料生産システムの構築に貢献するものである。
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