研究課題
基盤研究(B)
本研究によって、摂食行動を制御する多くの脳ペプチドは魚類の不安様行動を引き起こすことが解った。この生理的意義として、魚類は外敵等の脅威に曝されながらも、環境を探索し餌を摂らなければならず、不安様行動が惹起されやすい神経基盤を有する可能性が考えられた。さらに、これらの研究の過程で、脳ペプチドの投与により行動のみならず体色も大きく変化する可能性を見出した。これは行動の制御に関わる脳ペプチドが合目的的に体色調節を行う可能性が高いことを示している。つまり、摂食・情動行動と体色の調節は密接に関連しており、脳ペプチドは行動と体色を合目的的に制御していることが考えられた。
本研究により、キンギョとゼブラフィッシュにおいて、摂食行動と情動行動の制御に関与する脳ペプチドの末梢作用、特に体色調節作用との関連性を見出した。行動解析や体色変化の観察が容易な魚類を用いて脳ペプチドによる行動と体色の協調的な制御メカニズムの実体を解き明かそうとする研究は国内外に無く、本研究の成果は脳ペプチドによる行動と体色調節の制御を担う神経基盤の解明に寄与できると考えられる。
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